修理屋物語 エピソード10 次のステップ

この血盟は大所帯だった。
そしてリアル年齢の近い人も多く
僕にとって
非常に居心地の良い血盟だった。

血盟内の接続人数のピークが
夜中0時過ぎから朝方だったのが普通と違うが
クラハンも多く
活動そのものが活発だった。

また
プリンスであるShellyが
すでにレベル50を超えていて
自分が求めている目標が
明確に目の前にいるのが
特に良かったのかもしれない。

レベルの近いメンバーも多く
競争しながら自分を高めていくのに
素晴らしい環境でもあった。


1年程の期間を経て
僕は目標であったレベル50に到達した。

レベル50で変身出来るバフォやベレスは
動きが速くなる他は
思いのほか使えるものではなく
自然と次の目標は
DK変身出来るレベル52に以降していた。

当然周りの友人達も
レベル50やレベル52を目指す様になり
経験値を増やすのに一番効率の良い
単騎やペアハンが多くなった。

そう
自然とクラハンがなくなっていたのだ。

その頃から何かが変わってしまっていた。
血盟ってなんだろう?
オンラインゲームってなんだろう?

確かにクラハンだと
経験値の面で考えると効率が悪かった。

でも
せっかく多くの人数がログインしてるなら
やっぱりみんなでワイワイ遊びたかった。


いつの間にか何かが変わってしまっていたのだ。
一人で狩りに行く事
ただただチャットをして終わる事

それは
もう2年もやっているゲームとしては
退屈な事だった。

そして刺激を求めて
戦争への道を歩み始めた。


瀬麗菜が戦争をするクランに入っていた。
それも一つのきっかけだったかもしれない。

友人であるAngelfaceの勧めもあった。

僕はBC2血盟の加入を決めた。


刺激を求めたつもりだったが
ナイトをやる気になれなかった。

上がらない経験値のせいもあったかもしれない。
戦争に出すキャラであるエルフを
レベルアップしておきたいと言う理由もあった。

メインキャラを起動せず
エルフのレベルアップする毎日が始まった。
それでも戦争の時は
エルフで参加したり
時に
熱くなりすぎてナイトで特攻したり

それはそれで楽しかったのかもしれない。
でも
やっぱり心のどこかの隙間が
埋められる事はなかった。


戦争をしていると当然なのだが
人と人との争いが多かった。

あまり争い事が好きじゃない僕にとっては
それは苦痛になっていた。

敵対するキャラを見つければ
そこへ飛び
そして斬りつける。
逆に見つかれば
斬りつけられる。

このゲームを始めた当初は
やられればやり返していたけど
2年程の時の流れが
ただの苦痛にしか感じさせなくなっていたのだ。


戦争に嫌気がさしていた。
やっぱり
みんなでワイワイクラハンをして
みんなでワイワイくだらない事を言って

結局
このゲームで僕が求めているのは
それだけだったのだ。


最後の目標であるDK
レベル52

戦争より
狩りやワイワイ遊ぶ事に比重を置くために
また新しい旅に出る事にした。



ホームタウンはウェルダンだった。
ログインしているBC2の血盟員に挨拶をし
ウェルダン道具屋裏の所で
クランマークをはずした。



まさにその直後だった。
まるで
血盟脱退を待っていたかの様に
ひとりのプリンスが僕の目の前に立った。

デイジュール血盟のプリンス
さいだった。

「join plz」
最初の言葉もいきなりだ。


僕は彼を前から知ってはいた。
シェリー血盟の友好クランだったからだ。
一度は遊びに行きたいと思っていたが
そうこうしている内に
デイジュールは解散していたのだ。

しかしいつの間にか
別キャラで遊んでいたさいが
プリンスとして復帰したらしい。

しかしまだほとんど血盟員がいなかった。

このクランでは戦争はしないと言う。
前に一度遊びに行きたいと思っていた血盟だ。

深い事は考えずに
誘われるがままjoinする事にした。

でも
これが運命の出会いだったのかもしれない。


徐々に人は増えつつも
回復役であるウィザードかなぜか加入しなかった。
クラハンは
いつでも回復pot満載の
ピカピカしながらのツアーだ。

でもそれが楽しい。

みんなで話しながら
死にそうになりながら

そう。
これが一番求めていた
僕にとって一番楽しい
理想的な姿だったんだ。

初めはほんの遊びに来たつもりでのjoinだったが
この血盟に居座る事に決めていた。



数ヵ月後。
レベル51を達成出来た。

あと1レベル。

最終目標までもうすぐだ。


でもそれまで

やっぱり
みんなで楽しみながら
ゆっくりでもいいから

進んで行くんだと思う。



そう
Last Episodeまで…



BackNext