今はもうお互い引っ越してしまったが
当時、すぐ隣の市に友人が住んでいた。
とは言っても
実はパチスロ関連のネットを介して
ネット上で初めて出来た友人だった。
実際には年下なのだが
僕の知らない色々な事を知っていて
本当に知識の豊富な人だった。
ある日夜中まで遊んでいた時
ちょっとした拍子でゲームセンターに入った。
小学生の頃
インベーダーゲームが流行った世代としては
本来アーケードゲームが得意と言う感じなのだが
小遣いが少なかった自分としては
あまり得意な方ではなかった。
しかし
その友人は100円でかなりの時間を遊び
水を得た魚のように楽しそうだった。
その友人がパチスロ以外に
めちゃくちゃゲームが好きだと知った
初めての時だった。
そんな事もあったので
ちょっとした試しに
リネージュと言うゲームを紹介してみる事にした。
彼がリネージュを始めてくれれば
それまでたったひとりで歩いていた世界が
少なからずとも広がるはずだ。
ただ
彼がロールプレイングゲームに興味があるか
それが問題った。
リネージュを紹介してから数日後。
まだISDNを回線として使っていた彼は
膨大な時間をかけて
クライアントソフトをダウンロードしてくれた。
これからログインすると
メールで連絡が入った。
そこで僕は電話をかけ
色々教えてあげられるからとの理由で
ナイトを選んでもらった。
今思えば
ウィザードあたりを勧めていれば
もしかしたら今頃
お互いかなりのレベルになっていたかもしれない。
しかしまだ隠された渓谷を脱出出来なかったので
結局同じ場所から始まるナイトを勧めていた。
こんな僕自身の無理な都合で
その後
「ナイト見習中」
と名乗るナイトが誕生する事になる。
そして僕自身
「ただのオンラインなネットワークゲーム」から
小規模ながらも
本来の意味でのネットワークゲームに
参加できる事になった。
初対面の人に対して内向的な僕に比べ
彼は非常に社交性に富んでいた。
初めて会う人に平然と話しかけ
全体チャットが使えるようになると
(当時全体チャットはレベル15で可能だった)
安く物を仕入れ
遠くの町の店で高く売りさばく。
祝福されたテレポートスクロールを
安く仕入れたり、蟻穴で大量に得たりして
それを売りさばき
気が付けば
あまり狩りをしていないのに
大変な金持ちになっていた。
社交性と共に
非常に商才があったんだ。
その為か
商売に関してもお得意さんが出来たりして
彼の交友関係はどんどん広がっていた。
彼の勧めで
僕も商売に乗り出して見たが
やはり初めての人と話すのが苦手な自分は
うまい具合に売る事が出来なかった。
ちなみに今でも全体チャットでの商売は苦手だが。
折角ひとりの友人を
仲間に引き入れた自分だったが
やっぱり小さな小さなネットワークゲームでしかなかった。
しかしながら
そんな彼のおかげで
ほんの少しずつだけど
知り合いが増え始めた。
とは言え
狩場で会って挨拶をする程度
そんなものだったが。
それでも
僕のネットワークゲームは
少しずつ規模が大きくなり始めていた。
慎重派の僕が
どうにかこうにか
犬を連れて砂漠を横断出来る様になった頃だ。
いつもの様にログインをすると
すぐに友人である彼からWISが飛んできた。
「話せる島の船着場に来てください。」
既にテレポート屋と
船でブックマークを増やしていた僕は
ふたつ返事で話せる島にテレポートした。
この時だ。
この時に出会う人々が
僕にとって
リネージュと言うゲームを
本当の「ネットワークゲーム」にする
運命の出会いとなるのだった。
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